ベッドで寝ていると、急に体が重くなった。
あれ、寝返りが打てない・・・息が重苦しい・・・
これは金縛りだ!
僕は今から8年前の2005年、中学生時代に「幽体離脱」を意図的に引き起こせる訓練方法が載っているサイトを見つけ、訓練に熱中していた時期があった。金縛りを利用するという。
結局、環境の変化とともにそういう事への興味も薄れていったのだが。
願ってもみなかった幽体離脱実験の機会が8年越しに!
僕は重くなった体を半身だけ動かし、寝返りをうとうとした。
ん・・・
僕の見えない背後から、何者かが近づいてくる気配がする。
かなしばり経験者がよく「幽霊」を見た、と報告していたが、幽体離脱オンリーの僕はそんなものに期待していなかった。
嫌な予感を感じつつ、後ろを振り向こうと、必死に体を動かそうとするが、動かない。
すると、
何者かに突然、尻をスリスリとなで回された。
さらに背中に圧し掛かった圧力を感じる。
やっとの思いで後ろをふりむくと・・・・
いた・・・奴がいた・・・
全身黒い影の長髪女性っぽい幽霊だった。
うわあ!
恐怖と興奮が全身を駆け巡る
(べつに変な意味の興奮じゃない)
幽体離脱のかつてないチャンス!僕は圧し掛かられて動けない体から脱出するために、とっさにローリング法をやった。
ローリング法とは、まあ、体をローリングさせるイメージングで肉体から離脱するポピュラーな離脱方法だ。
なかなか上手くいかないが、5回目のローリングでついに体から脱出成功。指先から順に意識を集中させて、脱皮するように体を動かすイメージングをした後、ローリング!とにかく平衡感覚が回転するところまでリアルにイメージング。
さっそく、部屋中をうごきまわった。
初離脱に興奮しながらも、聞いていたほど「五感」が働かないことが不満だった。
これじゃただの意識鮮明な「夢」だ。
物をつかんだときに「接触感」がしないし、ものを食べたときに味もしない。目に映る風景にリアリティもなくかすんでいる。ただ「性欲」だけは噂どおり異常だった。金縛りのときに幽霊に下腹部を少し触られたのだが、それだけで昇天してしまいそうだった。
興奮と失望を感じながらも、いつの間にか離脱は終わって、目が覚めてしまった。
ベッドの上で、体験を振り返っているとおかしなことに気がついた。
あれ、さっき寝ていた場所はばあちゃんの実家だったような・・・
そう!僕は離脱する夢を見ていただけだった!
失望感と虚無感に襲われながら、再び寝た
ちなみに昔やってたの幽体離脱訓練の方法はここに載ってます
http://tetramorph.to/oobe/index.html